礼拝説教 2008年 6月 8日
「 終わりの日の約束 」
ミカ書4章1~7節
原田多恵子牧師
本日の教団教会暦ではミカ書、ヨハネによる福音書、ヘブライ人への手紙が挙げられていますが、私はミカ書4章1~7節を取り上げました。「天のエルサレム」という題になっておりますが、新共同訳に「終わりの日の約束」と小見出しがつけられているので、その方をご一緒に考えてみたいと思います。
ミカという預言者はイザヤと共に紀元前8世紀に登場した人で、エルサレム南西で活躍しました。1~3章では、主の叱責と非難及び審判を、4~5章では、救済の終末論的色彩の強い内容、6~7章は、告発と審判、及び典礼的な賛美や祈り、となっています。
特に本日の主題は「終末の約束」で、3節の「主は多くの民の争いを裁き はるか遠くまでも、強い国々を戒められる」、又それは「彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする」ことに変えられ、ひいては「国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない」時が来るという希望を預言しています。これは捕囚期を指すといわれます。大国に打ち負かされ、捕囚の憂き目にあい嘆き、疲弊しているイスラエルにとって何よりの慰め、希望であったことでしょう。
今日の世界に必要なのは、このみことばであります。最後の時、終末の時には、主が再び来たり給い、この暗い闇の世界を、悪魔の支配を打ちこぼし、新しくされると約束されます。なんと力強いことでしょうか。
ニューヨークの国連に行った時、「彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする」というイザヤ書2章4節を見て感激したことを想い出します。イザヤ書とミカ書が同じことばを記しています。これは国連の悲願だといわれています。
6月5日~6日に行われた関東教区教会婦人会連合の修養会で、元東京女子大教授、現在、東京の代々木上原教会牧師、村上 伸先生が「歴史の中へ遣わされた教会」「恐れるな-キリストの約束」という題の講演の最後にこのことばを引用されました。
今、世界は、紛争と貧困と格差の中に喘いでいます。朝日新聞に、英国とアイルランド、ソマリア、ナミビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、コソボ、インドネシア、イラク等(順不同)の調停歴(解決させた)30年のフィンランド前首相マルティ・アハティサーリ氏の記事が載っています(6月7日)。又、アフリカの救援の会議が開催されるようになったとの報道もあり、人間の力で平和を取り戻す「武力でなく、話し合い」でなされることを喜んでいます。それには大変な力が必要とされますが、地球温暖化問題もあり、完全に解決されるとも思われません。人間の努力も大切ですが、神様の絶対的に信頼できるみことばに力を得ます。
5章1節にはあの有名な「エフラタのベツレヘムよ お前はユダの氏族の中でいと小さき者。 お前の中から、わたしのために イスラエルを治める者が出る。 彼の出生は古く、永遠の昔にさかのぼる」とのイエス・キリストの誕生の地が記されています。いずれの日、私共の救い主イエス・キリストが再臨されて、この世界を変えてくださると約束されています。
それまで、世界は、英知(叡智)と他を思いやる愛と尊敬、共存共栄を願って歩み続けねばならないことです。村上 伸先生はこの聖句(イザヤ2章1節)にある和解の精神で、日本も「相手が攻めてこないように、安心できるような国」にならなければならない、それには武器を医療に、自衛隊を国際援助に、等々、なすべきことを提唱してくださいました。
又、今「憲法9条」が世界の人々に拡がり、その必要性の大なることを知らされました。横山由美子姉に頂いた「5大陸20人が語り尽くす憲法9条」を読むと、如何に「9条」が大切かわかります。日本が戦後60年を問題は沢山あるにしても、武器を取らないでこられたのは、「9条」のおかげだということは誰しも認めるところでありましょう。スイスの神学者は「過去50年以上にわたり、ファシズムと軍国主義への抵抗の拠点だった憲法9条を、なぜ廃止しなければならないのでしょうか。この抵抗拠点は、日本だけでなく、全世界にとって大事なものであるというのに」と言っておられます。世界で今、問題とされていることを知り、理解することが大切で、世界を戦争に巻き込まない、「平和」の実現に貢献できることを知りました。
最強国アメリカのとった武器による解決は泥沼化するだけであることを世界が知るに至りました。「隔ての壁」をこぼたれた主イエスに倣う歩みをすることができますように。
月報「あかしびと」第448号 巻頭言